このブログを読んでいるあなたは、たぶん大酒飲みですね。その大酒飲みが、これまで酒で無駄遣いした金額を計算したことはありますか?
以前、アルコール専門呉みどりヶ丘病院に入院してたころ。
「人生において、酒でいくら使ったか」を患者それぞれが計算してみよう、という勉強会がありました。
実際に計算してみると、外飲みしていた頃が約1,200万円、家飲みでも約1,200万円。合わせて2,400万円あまりを肝臓に送り、小便に流していたのです。
2,400万円あれば、家が建ってしまいます。
大酒飲みの人は、酒でどれだけ費やしたのか、酒で無駄遣いした金額を計算してみましょう。
酒で無駄遣いした金額
では、私が酒に費やした金額を披露します。
飲み始め ~ アルコール依存症になるまで、を3つの期間に分けて計算してみました。
外飲みに夢中になっていたころ
20代後半~30代前半のバリバリ元気に飲んでいたころ。たいてい、会社の同僚や先輩と週1、週2で飲みに行ってました。居酒屋で飲み、2次会3次会は女性がいる店など。その後、先輩は怪しい店にいったりしていましたが。
その頃はこんな感じに無駄遣いをしていました。
1次会 居酒屋 | 4,000円 |
2次会 スナックなどホステスがいる店 | 6,000円~8,000円 |
3次会 ヘルスなどの風俗 | 10,000円 |
タクシー代 (家が田舎なので高い) | 4,000円 |
合 計 | 2万6,000円前後 |
こんなに使っていました。酔っていたからあまり覚えてません。
これが毎週末なので、月に換算すると4週で10万4,000円。
1年で120万円以上使っていました。
10年で1200万円。
10年で1,200万円以上も無駄遣いをしていた
恐ろしい無駄遣いの金額です。株でも投資信託にでも投資しておけばよかった。まだ独身貴族だったゆえ、生活がなりたっていたようです。
バーに通い始めたころ
アルコール依存症に毛が生えだした頃、「とにかく酔えればいい」と思い始め、スナックなどは高いので敬遠するようになってきました。
金曜、土曜とバーに通うようになりました。その頃のバーはたいてい、ビールが500円、カクテルが700円でした。朝まで飲んでいたため記憶はほとんどないのですが、最低10杯は飲んでいたと思います。
7,000円くらいでしょうか。
それにタクシー代4,000円で、それでも1万円を超えます。
金・土は朝まで飲んでそのくらい使って、普通の日もバーで軽く飲み、コンビニでビールや焼酎を買って帰ってました。
●平日
バーで2杯 | 1,000円 |
コンビニのビール・焼酎 | 1,000円 |
小 計 | 2,000円 |
平日5日の合計 | 2,000円 × 5日 = 1万円 |
●一週の合計
金・土の週末 7,000円 × 2 | 1万4,000円 |
他の平日5日 | 1万円 |
一週間の合計 | 2万4,000円 |
4週で10万円近いですね。
1年で120万円。これを10年くらい続けていたため、約1,200万円が小便になり消えています。
これでも恐ろしい無駄遣いの金額。外貨預金でもしておけばよかった。
アルコール依存症寸前のころ
飲みすぎて、もうコンビニで酒を買うのすら高いと感じ始めた頃。歓送迎会や花見以外は外では飲まず、ほぼ家飲みになります。
紙パック一升の焼酎(約1,000円)、発泡酒350ml(当時100円ちょっと)などをディスカウントストアで購入、家でちびちびやり続ける毎日。
仕事が終わったら家で、発泡酒2本と焼酎5合くらいをあけます。土日は朝から飲むため、焼酎1升くらい飲んでいたかもしれません。
アルコール依存症寸前のころは焼酎1升
●平日
発泡酒2本 | 200円 |
焼酎5合 | 500円 |
小 計 | 700円 |
平日5日で合計 | 3,500円 |
●土日
焼酎1升 | 1000円 |
小 計 | 2000円 |
1週間の合計 | 5500円 |
これでも1ヵ月で2万2,000円、1年で26万円超えの無駄遣い。ハワイに行ける金額です。
それに加え、筆者はタバコを吸うので1年に16万円近い無駄遣いになります。
大量飲酒はアルコール依存症になりやすい
「アルコール依存症は進行性の病気」といわれますが、その通りです。初期のころはお酒を楽しむような飲み方をしていました。しかし後期はもう「酔えればいい」という飲み方になっています。
このような飲み方をしている人はアルコール依存症になる危険性が高いです。要注意!
お酒の税金について
酒税は税金として国に納められるので無駄遣いかどうかはわかりませんが。代表的なお酒には以下の酒税が課せられています。
飲み物 | 量(ml) | アルコール(%) | 小売り価格(円) | 酒税(円) | 酒税等率(%) |
ビール | 350 | 5 | 221 | 77 | 34.8 |
発泡酒 | 350 | 5.5 | 164 | 46.99 | 28.7 |
日本酒 | 1800 | 15 | 2017 | 216 | 10.7 |
甲種焼酎 | 1800 | 25 | 1428 | 450 | 31.5 |
ウィスキー | 700 | 43 | 2030 | 301 | 14.8 |
※消費税は変わったため計算していません
※小売価格は主要銘柄の参考価格
参照:Money Mottoサイトより
酒税法では、お酒の種類を発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類、混成酒類の4種類に分類し、さらに17品目に区分して基本税率を定めています。
Money Mottoサイト より引用
このように、細かく分類されているのは、大衆向けのお酒と高級なお酒の税率に差をつけることで、税金を納める経済力に応じた負担をしてもらおうという観点からです。
ぜんぜん経済力に応じた負担じゃありませんね。安い酒ほど酒税が高い。ビールは35%、焼酎も31.5%、庶民的な酒ほど高くなっています。平均するとだいたい20~35%でしょうか。
酒に年に60万円使っていれば、20万円ほど税金を払っていることになります。
「酒飲みの医療費などに国保をつかうのはもったいない」などとよくいわれますが、逆に酒税・タバコ税それに加えさらに消費税と税金ををたっぷり払っています。
運動不足による生活習慣病で払う医療費のほうがよほど無駄だと思いますが。
まとめ 大酒飲みが酒で無駄遣いした金額がとんでもない
けっこう使ってはいたと思ってましたが、2,400万円をゆうに越しているとは思いませんでした。
酒飲みやアルコール依存症のみなさんも、過去に飲んだ額を計算してみましょう。いかに無駄遣いをしていたかが見えてきます。
大量飲酒は身体も脳も壊すし、金は無くなるし、ロクな事がありません。 いまからでも遅くないです、禁酒や節酒を頑張りましょう。
- 断酒を頑張って癌で死亡した例
⇒アルコール依存症で癌で死亡。一生断酒で命を失った2人