筆者は工業高校だったため、卒業してすぐ社会人となりました。18才です。
その時代はまだ車がステータスの時代。高3の3学期は授業がないため自動車学校へ。
卒業と同時に車を購入。当時はクラウン・セドリックをシャコタンにする派と、ハチロクやRX-7で峠を走る派に分かれ、筆者は中古のハチロクを購入。
給料は安かったのですが、実家通い・車通勤なのでさほど苦労はしませんでした。
毎週のように飲みに出る
毎週末、当時の上司に飲み食いに連れていってもらいました。
ビールを飲みながらメシを食べる。
仕事の話やプライベートの話をする。
そして二次会は、スナックへ。
当時(1988年ごろ)の工業高校は女子がほとんどおらず、女性と遊んだことがほとんどないのです。
現在は「建築科」に建築デザイン志望の女子が相当数いるという話を聞きましたが、当時はまったく存在していませんでした。
なので、女子と遊ぶなんてことは3年間まったくなかったのです。
なので、スナックで金を払ってオネーサンとおしゃべりするのは、とても楽しい。
上司に誘われない週も、スナックへ通うようになっていきました。
酒の流行りはカクテルだった
ちょうどその頃、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」がブームになりました。
オジサンになった今でもカッコよいですが、若いころの全盛期のトム・クルーズは、もっとカッコよかったです。
感受性の強い中2病の18歳は、すぐに影響を受けました。「カクテル入門」なる本を購入し、作り方を勉強し、自分で作って飲んだりしていました。
が、その知識はその後まったく役にたちませんでした。バーなんかでカクテルをオーダーするとき、どんなものが出てくるかがわかる、ただそれだけ。
上司は飲酒運転の常習犯
ところで、当時の上司はよく飲酒運転をしていたので、18才の筆者はそんなものかと思い、筆者も普通に飲酒運転をするようになりました。
罰則は現在ほどは厳しくなく、酒気帯び運転だと点数6点で免停、罰金があるくらいでした。
みんなが酒気帯び運転をしていたのでそれほど罪の意識もなく、筆者も酒気帯び運転をしていました。
彼女ができると、自分も飲酒運転を
しばらくしたら彼女ができました。
ある日の夜、市内の繁華街でデート。わりと盛り上がって飲み食いをし、へべれけまで酔う始末。
これでは、酒気帯びではなく飲酒運転になってしまう。ちょっとマズイな、と思いつつ、しかし彼女の家は20キロくら離れているため、送らねば、と考えてはいました。
そして彼女の家まで、送り届けます。
飲酒運転での事故
その帰り道。T字路に差し掛かかりました。
自分は右折をしたい。左からは何もこない。
「いけるか」とアクセルを踏むと、右から軽自動が猛スピードで突っ込んできたのです。酔っていたので気がつかなかったのです。
ブレーキかけて止まってくれるかと思ったのですが、筆者の車のフロントタイヤにぶつかって止まりました。
飲酒運転で衝突事故
ハンドルがなぜか右に傾きます。
「やばい、このまま警察沙汰になれば、飲酒運転の事故で逮捕じゃ・・・・・・」
酔いが正気に戻り、焦りました。とりあえず車を降りたものかどうしたものかと迷い。
すると、軽自動車のほうが少しバックしたのです。
どうする気だ?と見ていたら。軽はハンドルを切って筆者の車をよけて、左へ、勢いよく、逃げるように立ち去っていったのです。
あれ・・・・・・?
あ、そうか。
そういうことか!
しばらくして気がつきました。
彼も飲酒運転だったのです。
筆者は右に傾いたハンドルを操作しながら、ほうほうのていで家にたどり着きます。帰り道の20キロは、内臓が凍り付く思いでした。
それからはもう2度と飲酒運転はしなくなりました。30年も昔の話でした。
飲酒運転(酒気帯び運転)の罰則
平成18年、福岡にて痛ましい事件が起きました。
飲酒運転の車に追突された車が橋から川へ転落。3人の子供が水中の車に閉じ込められ、母親が救おうと川に飛び込むものの子供たちを救えず。3つの小さな命を助けられなかった悲惨な事件です。
それからすぐに道路交通法が改正され、酒気帯び運転や飲酒運転には重い罰が課せられるようになりました。
酒酔い運転、酒気帯び運転の罰則
行政処分
点数 | 処分 | 期間 ※2 | |
酒酔い運転 ※1 | 35点 | 免許取り消し | 3年 |
酒気帯び運転 呼気のアルコール0.15mg/l以上 0.25未満 | 13点 | 免停 | 90日 |
〃 0.25mg/l以上 | 25点 | 免許取り消し | 2年 |
(警視庁HP より引用)
※1 正常に運転できない状態。千鳥足や、ロレツが回らない状態。
※2 免許を取得できない期間。
罰則 運転手
酒酔い運転 | 5年以下の懲役 または 罰金100万円以下 |
酒気帯び運転 | 3年以下の懲役 または 罰金50万円以下 |
(警視庁HP より引用)
罰則 酒を出した人や同乗者
運転手が酒酔い運転 | 3年以下の懲役 または 罰金50万円以下 |
運転手が酒気帯び運転 | 2年以下の懲役 または 罰金30万円以下 |
(警視庁HP より引用)
このように重い罰が課せられます。罰金を払えないと交通刑務所です。
会社は当然「懲戒解雇」で退職金もでません。
人生が変わってしまう犯罪と同等の行為です。
酒を出した人や同乗者にも重い罰が課せられます。
一緒に乗らずにタクシーを使いましょう。
まとめ 飲酒運転の事故体験談
30年くらい昔は、飲んでも皆平気で飲酒運転をして家に帰っていました。
代行タクシーなどなかったのと、罰則が免停の6点程度で済んだからです。
飲酒運転しても、新聞の3面記事に5行くらい書かれるだけで、そんなに罪の意識がありませんでした。
福岡の事件で道交法が変わった現代は違います。
公務員や立場のある人は新聞で大きく取り上げられ、ほぼ犯罪者のように扱われ、人生が変わってしまいます。
絶対に飲酒運転はやめましょう。