強制入院、医療保護入院でまた保護室へ 精神病院体験談(2-8)

強制入院、医療保護入院でまた保護室

めちゃめちゃな診察を受けた(らしい)私は、診察室を後にしました(らしい)。

意識がとぎれとぎれで、半分は失神している、そんな状態でした。

当然、医療保護入院となったようです。

●筆者

アルコール依存症の筆者

アルコール依存症歴11年。断酒はするのですが数年に1度くらいスリップし、連続飲酒にハマり入院する。精神病院入院歴10回以上。体験談や皆さんにお役に立てることを書いていきます。

医療保護入院とは

医療保護入院とはなんなのか。

入院形態について簡単に説明しますと、精神病院の入院には3種類あります。

任意入院、医療保護入院、措置入院です。

任意入院とは

任意入院はいわゆる普通の入院で、入院が必要な精神病患者が、本人が同意して入院する形態。

いつでも退院ができます

医療保護入院とは

精神病院の患者
精神病院の患者

入院しなければならないほどの精神病患者で、自傷や他人を傷つける可能性はないですが、任意入院ができない患者をなかば強制的に入れる入院形態です。

精神科の医師、または家族の同意が必要です。

自分が治ったといっても退院はできません
退院するにも、主治医と家族の同意が必要になります。

アルコール依存症、双極性障害、統合失調症などに多いです。
親、配偶者が無理矢理連れてきて入院させる場合が多いです。
もちろんすぐには退院できず、たいていワンクールつまり3か月ほど閉じ込められます

統合失調症などはもっと長い場合もあります。

措置入院とは

措置入院は医療保護よりもっとひどい状態で、入院させないと自傷や他人に危害を与えるおそれのある精神病患者を強制的に入院させます。

精神科医2名の診断が一致した場合に措置入院させられます。

警察から患者が送られてくる場合もあります。
なぜかというと、覚せい剤、麻薬、酔って暴力事件などを起こした人を入院させることができるからです。

入院時に暴れていたが、日にちが経つと実はおとなしい(覚せい剤、麻薬で性格が変わっていた)人がわりと多いです

参考 厚生労働省

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アルコール依存症でまた入院、閉鎖病棟の保護室へ

私は意識が半分ないまま、診察が終わるとストレッチャーで運び出されました。(らしい)

ストレッチャーで運ばれる

精神科医の診察が終わるとストレッチャーで運び出される
精神科医の診察が終わるとストレッチャーで運び出される

焼酎の入れすぎで半分意識がない、半分起きている。
そんな状態でストレッチャーに乗せられた私はずっと廊下を通り、ドアを開け、どこかの部屋に入れられました。

じょじょに酒が抜け、意識が戻ってきます。

気がついたら、鉄格子の部屋の中で寝かされていました

またもや保護室に

私「まただ・・・・・・ また保護室だ・・・・・・

私がいるのは、また前回と同じ保護室です。

精神病院の保護室のようす

精神病院の保護室の木の壁
精神病院の保護室の木の壁

壁は茶色く塗られた木の壁。

茶色く塗られた床のタイル。

鉄格子の面は、警察の留置所とは違って茶色く塗られ、一応、むき出しの鉄ではなく木にみえるようにはなっています。

鉄格子にはめられている扉も、茶色い木目のビニールが貼られています。



格子と格子のあいだには、プラスチックの透明な板がはられています。
これは、冷暖房が効くようにとの気遣いのようです。

医療保護入院で保護室へ
医療保護入院で保護室へ


木の壁には、「出してくれー気が狂う」とか「しにたいしにたい」など、保護室に閉じ込められた患者が必死に爪でひっかいた後があります。

天井は、元々は白だったのがうす汚れて染みがついたような色に変わっています。

蛍光灯と直径15センチくらいのスピーカー、火災報知器にスプリンクラー。
天井の角には、50センチ四方くらいの黒いプラスチックの板があり、そこに透けて監視カメラが見えます。

地べたに敷かれたマットがベッド

とにかく、なにもかも茶色です。

床には、一畳くらいの水色のマットが地べたに直に敷かれています。

マットの上には、ベージュ色の古めかしい掛け布団。
布団カバーやシーツなどはないのです。

精神病患者はそんな扱いなのです。

トイレではなく、ふとんの上に糞尿をする患者もいたりするため、致し方ないともいえます。

部屋の奥にはトイレがあります。ステンレス製の鈍く光る便器があり、座面は一応プラスチックで肌色になっています。

トイレットペーパーが1つ、奥に置いてありました。

トイレをしても流せない

精神病院の保護室のトイレの便器
精神病院の保護室のトイレの便器

小便をしても、自分では流せないのです。
話によると、便器の水を飲む患者がいたので、部屋の外でボタンを押さないと流れない仕組みになったようです。

なので、大便をしても看護師が通りかからないと水は流せないのです。
臭いが充満するため、ティッシュペーパーで排泄物の上にフタをするしかない。

あまりにも臭うと、いちいち看護師を呼んでトイレを流してもらいます。

そう、前回とまったく同じだったのです。

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アルコール依存症は必ず保護室で点滴

アルコールを抜くための点滴
アルコールを抜くための点滴

保護室に軟禁される

患者の間では「Z」と呼ばれる、閉鎖病棟の保護室の中に私はいました。
保護室に監禁です。

もちろん鉄の扉は鍵がかかっていて、押しても引いてもビクともしません。

ただひとり、鉄格子の部屋に監禁されている。前に入院した時とまったく同じです。

同じような部屋が右にも左にもあります。

後で数えたら、牢屋のような保護室は20床(でいいのか?)ほどありました。
緊急入院のため、いつも2部屋くらいは空床(と呼んでいいのか?)になっているようです

アルコールを抜く点滴を打たれる

前回は夜寝る時間に怒鳴ったり、壁を殴りつける患者が何人もいて、寝るどころではありませんでした。妻は耳栓を用意してくれたのだろうか。

アルコール依存症者はまず保護室に入れられ、解毒用の点滴を打たれます
最低4回は打たれます。

午前、午後、午前、午後と最低2日は点滴に縛り付けられ、不自由この上ない時を過ごさなければなりません。

症状がひどい、幻覚幻聴がでるような患者はは1週間も続けて点滴を打たれます

点滴棒を持ちながら喫煙所に行ったりするためとても面倒くさいのです。
現在は院内禁煙となっています。

保護室では時間がたたない

点滴の嵐
点滴の嵐

寝ころんで、天井をぼーっと見ていました。

そしてときどき通りかかる看護師を鉄格子のすきまから見ます。

今は廊下に時計があるのですが、そのころはまだ時計がなく、今何時なのか時間がいくら経ったのかがわからないのです。
10分ほど時が過ぎた、いや、1時間くらい過ぎたのではないか。とにかく時間が分からない。

アルコールが抜けていき、だんだん正気に戻ってきます。
正気に戻るにつれて血中アルコール濃度が下がるため、離脱症状が出始め、不安感、恐怖感などが心の底から湧き上がってきます

精神的な離脱症状が治まるまで3~4日はかかる。それより短いあいだに肉体的な離脱症状の手の震えや発汗も出てくる。

早く時が過ぎてほしい。しかし、時計がないことにはいくら経ったのか時間がわからない。

保護室の中で狂いそうになる

だいぶん時間がたったように思いました。

夕方になるまでが24時間に感じた

保護室の中の夕焼け
保護室の中の夕焼け

鉄格子の隙間から、刷りガラス越しに夕焼けがみえます。
やっと夕方だ、長かった・・・・・・

何日も何日も保護室に閉じ込めらていたら発狂しそうになります。

いったことはないのですが、刑務所の中で隔離される「独居」と同じようなものではないのか。
実際に刑務所に行ったヤクザの人からは、刑務所のほうが楽だと聞きました。

テーブルを作ったりだの作業があるので、一日があっという間に過ぎるそうです。

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保護室の中では発狂しそうになる

保護室の中で発狂
保護室の中で発狂

こちらはアルコール離脱症状が襲ってくるため、正気でいるよりはるかにつらいのです。

脂汗がでてくる、強烈な不安感に襲われる、手足が震える、酒が飲みたい・・・・・・
正気を保てなくなり、発狂しそうになる

ここにいったい、何日閉じ込められるのだろうか。
私ははずっと正気でいられるのでしょうか、それとも正気を保てなくなるのか・・・・・・

そんなことを考えつつ、茶色の鉄格子を見ながら茫然としていました。

強制入院、医療保護入院でまた保護室へ 精神病院体験談まとめ

  • アルコール依存症で入院すると、酔っていればほぼ保護室に閉じ込められます
  • 保護室でアルコール解毒用の点滴を打たれますが、1回2時間、午前午後が2~3日続き、つらい目に合います。点滴の成分を見たらたいしたものは入ってなかったので、ポカリスエットでも飲んで酔い覚ましした方がマシだと思いました。
  • そのころの瀬野川病院はタバコが吸えた(今は全面禁煙)ため、タバコが唯一の気分転換で、待ち遠しい限りでした。

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