アルコール離脱症状期間は死ぬほど苦しい、つらい 精神病院体験談(2-12)

アルコール離脱症状の期間は苦しい、つらい

私は精神病院・閉鎖病棟の保護室(鉄格子の中)に閉じ込められている。

●この記事に書いてあること

私は精神病院の保護室に閉じ止められ、200時間にも及ぶ飲酒を立ち切られた。そして酔いが覚めてくると次々とアルコール離脱症状の嵐がやってくる。離脱症状の期間はとても苦しい、つらいもの。

その離脱症状がどういうものだったか、体験談に書いてみた。

●アルコール離脱症状の期間は

大量飲酒や連続飲酒の後、断酒して2日目に強く出現する。そしてアルコール離脱症状の期間は通常4~5日間続く。

時間別のおおよその離脱症状

時 間症 状
断酒後6~8時間振戦(手足の震え)、発汗
 〃 8~12時間知覚症状
 〃 12~24時間発作、けいれん
 〃 72時間以内幻覚幻聴(症状がひどい人)

ハートクリニック こころのはなし より参照

●結論

連続飲酒を切ると、ほぼ間違いなくアルコール離脱症状に見舞われ、非常につらい目にあう。連続飲酒でなくても大量飲酒(晩酌)を続けていると、次の日の昼間にアルコール離脱症状が起こることがある。

コーヒーを持つ手が小さく震えたり、字がうまく書けないなどは振戦(手の震え)が原因のことが多く、要注意。

●筆者筆者

 


メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。

※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします

アルコール離脱症状期間のうつ

アルコール離脱症状期間のうつ
アルコール離脱症状期間のうつ

あれからどのくらい経ったのか。身体中の血管のアルコールが代謝され、酔いが覚めてきた。そして、考えられる限りの負の感情で、頭が、心が埋め尽くされる。

後悔の念、自責の念、不安、恐怖、すべてマイナスの感情で埋め尽くされる

理由はない。

理由のない不安感。

理由のない恐怖感。

理由は、あるとすれば、酒が切れたという事実。

アルコール離脱症状のうつによる恐怖感
アルコール離脱症状のうつによる恐怖感

脳、身体、すべての臓器が何かを不安がっている。

すべての器官が恐怖を感じ取っている。

怖い、怖い、怖い・・・・・・

私の思考回路は狂いつつある、頭がどうにかなってなってしまう、そう思った。アルコール離脱症状のうつ症状で心の中に不安、恐怖がうずまいていく。そしてすべてのアルコールが代謝され、身体から消える。

酒が完全に抜ける。

アルコールだけで動いていた私の脳細胞は、精神は、ついに破綻する。

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アルコール離脱症状の振戦

振戦(手の震え)
振戦(手の震え)

アルコールがなくなると、それまで「アルコールが血液中にあることが正常」だと勘違いしていた脳が、異常を感じ始める。そして肉体に症状が出始める。

肉体的なアルコール離脱症状(禁断症状)だ。

まず、手の指がこきざみに震えはじめる(振戦)

そして震えは酷くなり、わなわなと腕ごと震える。

精神破綻の次に、肉体が離脱症状を訴えはじめる。

映画のアル中とまったく同じ。

右手も左手も、親指から小指まで震え、別の生き物のようのピクピク動く

自分の意志とは関係なく動く。ごぶしを握ると、腕やこぶしがわなわなと揺れる。

また手を開くと、また指先がピクピク動く。

手の震え
手の震え

足が、太ももからヒザまでガクガクと揺れ始める。

両ひざを腕で抱え込む。しかし、その腕が震えているのでますます揺れがひどくなる。

体幹、つまり腹筋や背筋までが手と足に共鳴するかのように、けいれんしたようにピクリピクリと動く。

顔の筋肉だけは動かなかったような気がする。

とにかく、身体のありとあらゆる筋肉が、自分の意志とは関係なく揺れ動き、震える

力を入れようが緩めようが、止まらない。

身体のほうはあちこちがピクピク動き、精神のほうは恐怖感、不安感にさいなまされる。アルコール離脱症状のピークがくる。つらい、苦しい、耐えられない。

アルコール離脱症状の発汗

アルコール離脱症状の発汗
アルコール離脱症状の発汗

保護室の中はエアコンが効いている。夏だが、暑くはない。

しかし、じっとりとした汗が額に浮かび上がる。アルコール離脱症状の脂汗。

首筋、わきの下、いたるところに汗が噴き出てくる

顔の汗は玉となって鼻の両脇を通ってくちびる、あごへ流れていき、ももへポタポタ落ちていく。

じっと我慢していると、わきの下、胸、腹が汗をかいているのを感じる。

顔からももへ落ちた汗が溜まり、あふれてマットの上にボタボタと落ちていく

腕にも、足にも、噴き出した汗の玉が大きくなってくる。

エアコンが効いているのに、身体は汗だく。

シャツやパンツが汗で濡れ始めた。トイレットペーパーで拭いても拭いても汗は止まらない。

脳、皮膚、筋肉、細胞すべてが、切れたアルコールを要求している。

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アルコール離脱症状はつらい、苦しい

酒を抜く点滴
酒を抜く点滴

突然、ガチャガチャと、ドアの鍵を開ける音がした。ドアがあけられ、看護師が入ってくる。看護師は点滴棒を持っていた。

アルコール離脱症状のピークを迎えつつある私は、なんとか汗まみれの顔を上げた。

看護師「ちょっとベッドに寝てくださいね。チクッとしますよ」看護師は、右の腕に針を刺した。

もはやアルコール離脱症状で限界にきていた私は

セルシン・・・・・・を・・・・・・ください・・・・・・

なんとか途切れ途切れに声を出す。アルコール離脱症状を楽にするセルシンという精神安定剤を頼んだ。

アルコール離脱症状の期間は苦しい、つらい まとめ

  • 長い間連続飲酒したあとアルコール切れてくると、アルコール離脱症状が始まります

  • 離脱症状の期間はアルコール性うつで不安感や恐怖感、焦燥感に襲われますが、これは数日から数10日続く場合があります。

  • 手足の震え(振戦)は経験上、2~3日で治まりますが、小さなピクピクは4~5日続くこともあります。

  • 異常な発汗が出ますが、経験上、24時間程度で収まります。

  • 一番つらいのがアルコール性うつ症状で、セルシンなどの精神安定剤を飲まないとかなり辛い思いが続きます。

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