保護室に隔離、反省するしかない。まるで刑務所 精神病院体験談2-16

保護室に隔離、反省するしかない。まるで刑務所

私はアルコール依存症で精神病院の閉鎖病棟にいくたびか入院しました。

この記事は、精神病院で起こったことや体験談を書いたものです。

私はまだ閉鎖病棟の保護室の中。4畳半ほどの鉄格子の中、狭い保護室で、世間から隔離されている。

「半開放」という処置になればデイルームで時間をつぶすことができるだが、まだそうなっていないためにひとり殺風景な牢屋でじっと耐えなければならない。

●筆者筆者

 


メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。

※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします

精神病院の保護室で隔離中

食事の時間、3時のタバコの時間以外は、保護室から一切出ることができない「半開放」になれば昼間は保護室から解放されるため、デイルームでテレビを観たり、作業療法で音楽を聞いたり、他の患者とおしゃべりで気を紛らわすことができる。

愉快な患者がいれば、交友を楽しむこともできる。しかし、まだ独り保護室の刑。食事が終わったらタバコを吸って、すぐ歯磨きをして、10分くらいはテレビを観ることができるが、すぐに部屋に戻され、またガチャンと鍵をかけられる

マンガ雑誌
マンガ雑誌

小さな本棚にジャンプやマガジンなどのマンガ雑誌が15冊くらい並べてある。誰かが読み終えた昨日の新聞もある。保護室に入ってしまえばシャバから隔離されている。2、3日のズレは関係ないため、昨日の新聞でも十分だ。

古新聞と何冊かのマンガ雑誌を手に保護室へ戻る。まだアルコール離脱症状で頭がボーッとしており、新聞を読もうがマンガを読もうが、まったく頭に入ってこない

お菓子は売店日になれば購入してもらえるのだが、まだその日はこない。

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保護室では反省することばかり

酒を飲んだ反省
酒を飲んだ反省

今、できることといえば。

アルコール離脱症状で苦しい中、過去の記憶、つまり再飲酒に至った記憶を思い起こし、繰り返しはんすうして後悔すること

もしかしたら後悔させるために保護室に入れられているのかもしれない。刑務所と同じことかもしれない。断酒を失敗し、再飲酒し続けた毎日のことをずっと思い出す。

ワンカップ焼酎
ワンカップ焼酎

あの時、あの一杯を我慢しておけばこんな目に合わなかった。

晩酌で抑えておけばよかった。

朝から焼酎を流し込むなんてことをしなければ、こんな辛い目にあわずにすんだはず。

妻に迷惑をかけて悪かったな・・・・・・

娘たちを傷つけて悪かったな・・・・・・

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保護室で離婚のことばかり考える

離婚届け
離婚届け

独り保護室の中で、今から起こるであろう出来事を予測する。右半分に妻の名前が記入された離婚届けが送られてくるかもしれない。解雇の代わりに、退職届けを出すように会社が勧めてくるかもしれない

そうなるとどうする?

職がなくなり生活保護になり、独り暮らしの部屋で酒を浴びる日々を送るのではないか。たぶん、いや絶対そうなる。愛娘たちと別れ、独り部屋にとじこもりやけ酒をあおる日々が続く。酔って泥酔して愛娘に逢いに行くかもしれない。

酔っ払って不審者として確保される
酔っ払って不審者として確保される

そのまま不審者扱いされ、警察に保護され、措置入院になるかもしれない。貯金はどのくらいあっただろうか。金はいつまでもつのだろうか。独りで飲みあげた末、最後は独り孤独死するのではないだろうか。

それでもいいや。

こんな人生くそくらえ。

早く終わってくれ。

いくら考えても時間はたたない。こんなことをまる3日、同じことをぐるぐるとえんえんと繰り返えす。保護室の中ではとにかくマイナス思考がつづき、最悪のケースしか思い浮かばない。

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点滴の嵐

点滴
点滴

とつぜんガチャガチャと鉄の扉が鳴り、看護師が来た。

看護師「次の点滴ですよ、横になってください

点滴はもういい。飽き飽きだ。が、逆らうと保護室から出してもらえない。言われる通りにベッドに横になり、点滴針を刺されました。

点滴の成分を見たのだが、単にブドウ糖になにかの薬がまじっているだけで「アルコールの解毒のために行う」といわれたものの、たいして役に立つとも思えなかった。

点滴は午前、午後と2回もある。もううんざりだ。点滴のスピードを思いっきり早めた。

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まとめ 保護室に隔離、反省するしかない。まるで刑務所

  • アルコール依存症で入院した場合、3~4日は保護室に閉じ込められます。
  • その間にアルコール離脱症状が抜けるのを待ち、解毒のため毎日数本の点滴を打たれます。
  • 独りずっと考え事をさせられるのですが、アルコール性うつのせいで最悪の事態ばかり考えてしまいます
  • 食欲がなく、毎食後と3時のタバコの時間だけが楽しみの日々が続きます。
  • とにかく入院して保護室はつらいです。

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