メンヘラ男性が頸動脈を切る。うつ病で自殺未遂だった 精神病院体験談(2-20)

今回は精神病院に入院してきた身長2メートルの大男の話。彼は心の病でメンヘラ男子になっていたのだ。

●メンヘラとは

メンヘラをいう言葉をよく聞きます。なんとなくはわかるのですが、正確にはどういう意味なのでしょう。

メンヘラは「メンタルヘルスになんらかの問題を抱えている人を指して使われるようです。ネットで生まれた言葉で、「メンヘラ女子」は「重い、面倒くさい女」などと使われています。

本当に精神的な病を持つ人を指す場合と、病気ではないものの、「すぐ怒る」「かまってちゃん」「SNS上でのストーカー」などを指す場合もあります。今回は本物のメンヘラ男子の体験談をちょっと載せます。

●筆者筆者

 


メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。

※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします

デイルームに格闘家のような大男がいた

格闘家のような大男
格闘家のような大男

見上げるような背格好の男が、デイルームをのそりのそりと歩いていた。背が高く、肩幅も広く、まるでプロレスラーのようだった。話しかけると、アリマさん(仮名)と名乗った。ぼそりぼそりと喋り、無口で自分からはしゃべらない、そんなおとなしそうな人だった。

私の背丈は180センチ、若干ではあるが平均より少し高いほうなのだが、その目の高さのあたりに彼の肩がある。彼は、背が私より頭一つぶん以上高かったのだ。

まさに大男と言われるような体つき。背があまりに高い人によくある特徴で、彼はいつも前かがみで、猫背だった。申し訳なさそうにかがんでいる肩の位置が、ちょうど私の目の高さ。背筋を伸ばしてしゃんと立つと、2メートル近くあるか

肩幅は広く、脂はない。こんな大柄な精神病患者が暴れたりすると大変なことになる。瀬野川病院の男性看護師は柔道をやっていたが、3人がかりでも取り押さえられないだろう。

のそのそとゆっくり歩く姿は、まるでプロレスラーか格闘家。他の患者は彼がおっかないのか、話しをしているを見たことがない。

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首に包帯を巻いている

首に包帯を巻いている
首に包帯を巻いている

そんな彼の顔を見上げると、包帯が首にぐるぐる巻きにしてある。何か事故をしたのか。ケンカか、事件でも起こしたのか。こんな2メートルもあるような大男とケンカするヤツは勇気があるな、と思った。

彼はメンヘラだった 頸動脈を切る

彼はメンヘラだった 頸動脈を切る
彼はメンヘラだった 頸動脈を切る

数日後、包帯は取られていた。その包帯が巻いてあった場所、首の左側の鎖骨からアゴの下まで、頸動脈にそって20センチほどの長い生傷があった。「首をかき切った」ように、首筋にナナメに傷跡がはっていた。

たった今、傷が塞がったといわんばかりの幅2センチほどの傷跡が赤く残っており、生々しい。彼が生きている、ということは傷は頸動脈までは達していなかったようだ。もうほんの少し深く切っていたら、部屋中に鮮血が飛び散っていたということになる。

彼はここにはいなかったであろう。よくぞ死ななかった。

そして話を聞くと、彼は「うつ病」だといった。

だからしゃべらないのか。「自分でやった」のだ、と、彼は遠くを見つめながらつぶやいた。

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メンヘラ男性の最後は自殺未遂

メンヘラ男性の最後は自殺未遂
メンヘラ男性の最後は自殺未遂

彼は自傷、しかも本気で頸動脈をかききって死ぬ気だったようだ。リストカットなんていう甘いものじゃない。たかだか手首に切り傷をいれるなんてものじゃない。

頸動脈。本気だ。

よくまあ死ななかったことだ。どうやらうつ病の限界で、自傷行為があるため入院させられたようだった。

身体は人より大きいのに心は人より弱い。すこし可哀そうになった・・・・・・

メンヘラ男性が頸動脈を切る。うつ病で自殺未遂だった まとめ

私も重いうつ病にかかった時、自殺未遂を図りました。

しかしそれは、大量に酒を飲んで大量の睡眠薬を飲むという、比較的恐怖感のないやり方でした。

自ら刃物を頸動脈にあてるなんていう勇気はありませんでした。

大男はよほどつらい目にあっていたのか。

それ以来、聞きづらくて話をしなかったので、詳細はわかりませんでした。


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