●この記事では、アル中の精神病院・保護室での生活を書いています
アル中で精神病院に入院すると、まるで囚人のように鉄格子の保護室へ入れられます。
●囚人のようなつらい生活
朝は6時半に看護師が保護室を回ってくる。ガチャンと鉄の扉が開き、起こされて検温が始まる。
その後、食事とタバコを一服する。
すぐに保護室へ戻され、点滴が始まる。看護師は出ていく際にガチャガチャと鉄の扉の鍵を閉めていく。
昼になると、昼食とタバコをはさんで、終わったらまた点滴。入院したては点滴の嵐だ。
酒が切れてアルコール離脱症状がはじまり、ただただ、苦しいばかり。
まるで囚人のようなつらい生活がつづくのだ・・・・・・。
●アルコール離脱症状とは
⇒アルコール離脱症状は手の震え、発汗などつらい 精神病院体験談
メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。
※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします
アル中の保護室での生活
夕方からは点滴は、ない。
夕方、保護室での食事が始まる
夕方6時すぎ。保護室の病棟での夕飯が始まる。
各保護室の鉄の扉の鍵がガチャン、ガチャンと順に開けられていく。そしてぞろぞろと出てきた患者がデイルームへ集まってくる。テーブルの上に名札がついたトレイが並べられており、自分のを見つける。
テレビが観たければ、トレイをテレビの前のテーブルへ移動させる。
知り合いになった患者と一緒に食事がしたければ、名札付きトレイの場所を入れ替えたりする。デイルームでの席は自由だ。
食事が済んだら、どれくらい食べられたか、看護師に報告する。ごはん8割もおかず10割であれば「8の10」という。
保護室から早く解放されるには
反抗して、わざと何も食べない患者がたまにいる。しかし、そのような人はずっと保護室を出られない。まっとうな生活ができると確認されて、やっと鉄格子から解放されるのだ。もっと楽な他の病棟に行けず、ずっと囚人のような保護室のままである。
逆にいうと「まともアピール」をどんどんやっていたほうが、鉄格子から解放されるのが早い。
夕飯が終わればすぐに服薬
すぐに食後の服薬がある。そして服薬確認として口を開けて舌を上げて看護師に見せる。薬を飲まずにトイレに捨てる患者がいるからだ。
食事が済んだら、詰所でタバコを1本もらい、喫煙所へ向かう。(自分のタバコがキープしてあるので、「1本返してもらう」が正しいか。他の病棟に移れば自由に吸える)
夕食後のタバコ
一日4本の、本日最後のタバコだ。知り合いや友達と一服しながら雑談する。24時間のうち、唯一楽しい時間だ。
●参考:つらい保護室の生活
⇒精神病院の保護室はつらい!気が狂う 精神病院・閉鎖病棟体験談
なぜかタバコを1箱隠し持ってる患者がいたりする。1人、看護師が喫煙所の見張りをしているが、見つからないように1本もらう。
さも、1本目のように堂々とタバコをふかす。
10分くらいしたら、見張りの看護師が「もう、そろそろ」といい出すので、雑談を終了して、デイルームに戻る。
デイルームの洗面所で歯磨きをして、時間ギリギリまでテレビを観るか、雑談をする。世間から完全隔離されているので、ニュースくらいしか情報を得られない。
また、(当時)月3070円だして新聞を取っている真面目な患者もいる。読んだ後のお古をもらったりする。
夕飯が終わると保護室へ閉じ込められる
そして、また保護室にもどり、扉をガチャンと閉められ、鍵をかけられる。
ここからが長い。睡眠薬をもらうまで、3時間近くある。
テレビもなければラジオもない。あるのはさっきもらった古新聞やデイルームのマンガだけ。
すぐ寝る患者もいるようだが、私はうつ病があるため睡眠薬がないと眠れない。
デイルームから古ぼけたマンガ雑誌を取ってきてはいるが、アルコール離脱症状のせいで集中力がなく、没頭できない。せめて小説でも置いてくれればいいのだが、それはない。
麻雀放浪記のマンガ版が1冊あったので、それを繰り返し読んだ。
●つらいアルコール離脱症状
⇒アルコール離脱症状期間は死ぬほど苦しい、つらい 精神病院体験談
やっと夜9時になった。睡眠薬をもった看護師が、各保護室を回ってくる。
睡眠薬を飲んだ後も口をあけて服薬確認がある。
「眠れないから睡眠薬が欲しい」のに、なぜ服薬確認をさせられるのか、意味がわからない。
保護室で見る悪夢は、現実だった
いつのまにか、夢を見ていた・・・・・・
夢のなかで薄ぼんやりと、ドス黒く太い縦の線が浮かび上がった。同じような、黒色の横の線も浮かび上がった。
ぼんやりと、が、だんだんはっきりとしてきた。
ハッ、と目を覚ますと、それは鉄格子のそれだった。
保護室で見る夢は、現実だった。ぼんやりと、鉄格子を見ていたようだ。
私は、牢屋の中にいた。夢も現実もそうだった。夢を見るのが怖い。現実も怖い。
そう思った。
そしてまた、保護室で悪夢のつづきを見た・・・・・・
●閉鎖病棟で見る悪夢
⇒夢の中は幸福、保護室の生活は悪夢 精神病院体験談
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