【双極性障害】と診断され保護室に4週間!発狂する!体験談3-14

双極性障害と診断され保護室に4週間、発狂する

私はアルコール依存症で精神病院の閉鎖病棟にいくたびか入院しました。

この記事は、精神病院で起こったことや体験談を書いたものです。


(つづき)

病院でも家でも異様なハイテンションが続いた。

看護師がその状態を主治医に報告したのだろう。

私は双極性障害と診断され、また保護室に戻された。

大部屋の荷物もみな保護室へ移動された。

「もうすぐ退院」という予想はまったく裏切られた。

●記事の内容

うつ病とアルコール依存症とで入院したのがいつの間にか躁状態なっていた。

ようするに双極性障害(躁うつ病)との診断がされた。

結局、今回の入院ではうつ病は治らなかった。

双極性障害と診断され、病気が1つ増えただけだった

●筆者筆者

 


メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。

※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします

双極性障害を発症

躁状態
躁状態

入院でアルコールは切れた。

しかし、うつ病が躁転し、躁うつ病つまり双極性障害を発症した
※躁転:やたらと元気になること

聞いた話によると、うつ病の薬SSRIを飲み過ぎると躁転することがあるという。
SSRI:セロトニン再取り込み阻害薬。うつ病に効果的なクスリ

これでは医師の診察ミスではないか。

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双極性障害(躁うつ病)とは

うつ病は知られているが、双極性障害(躁うつ病)はあまり知られていないが、下記のような症状だ。

双極性障害はうつ病態と躁状態を繰り返す

外泊時に双極性障害についてあれこれ調べたところによると。

  • 別人のようなハイテンションな躁状態がしばらく続く
  • 躁状態の次はうつ状態になり、これも長時間続く

躁状態とうつ状態は両極端な状態だ。

その状態をいったりきたりするのが双極性障害という病気である。

双極性障害は世界的にはおよそ100人に1人に発症するため、珍しくはない。

躁状態

躁状態の症状
躁状態の症状

躁状態は次のような症状が出る。

  • 気分が高揚して誰でもかれでも話しかける
  • 眠らなくても活動する
  • いろいろなアイデアが次々と浮かび、メモに書き始める
  • 自分が偉大、無敵だと思ってしまう
  • 買い物やギャンブルなどで散財してしまう
  • 会社で大ゲンカして辞表を叩きつけたりする
  • そのほか財産や信用、職を失ってしまう結果になる

いつもよりも活動的で周りのからは「何だ変だ」「元気が良すぎる」と思われる場合がある。

うつ状態

対して、うつ状態は次のようになる。

  • 気分が沈む
  • 何もやる気がおきない
  • 自分が消えてしまいたい
  • 楽しいことを感じなくなる
  • 夜、眠れなかったり、中途覚醒(夜中に目が覚める)、早朝覚醒(朝早く目が覚める)など十分に睡眠がとれない

うつ病と似たような症状になる。

参照 双極性障害ABC サイトより

参照 厚生労働省 知ることから始めよう、みんなのメンタルヘルス より

双極性障害とうつ病は違う病気

躁状態の時は気分が乗っているので病院に行くことはないが、うつ状態の時はしんどいため病院に受診する。

医師からすると「うつ状態の時だけ診察」となってしまうため、うつ病と誤診されることも多い。

しかしうつ病と双極性障害は別の病気であり、クスリも違うものが処方される。

けいれん発作について

けいれん発作
けいれん発作

けいれん発作について調べたが、「パニック発作を起こす場合がある」とは述べられているものの、双極性障害に関わるけいれんについては見つからなかった。

主治医に聞いてみたところによると、けいれん発作には「大発作」と「小発作」があるという。

「大発作」は文字通り、大きな発作で、てんかんのように意識がなくなるほどのけいれんが起こる。

「小発作」は意識があるものの、筋肉がけいれんしたり固まって動けなくなるという。

私に起きた現象は後者のほうらしい。

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デパケン錠の副作用

うつ状態
うつ状態

デパケン錠はうつ状態がひどくなる

躁状態を抑える「デパケン錠」を大量に飲まされるようになった。

そして薬のせいで、酷いうつ状態になってしまった。

退院後、何か月もベッドに寝たきりで、働くことができなかったのである。

しんどいのでデパケン錠を止めると

あまりにもしんどいため、自分でデパケンを除いて飲んだりしてみた。

すると、車の運転中に発作が起きそうになった。

その時は、制限速度60キロの道なので80キロくらいで走行していた。

なんだか「嫌な予感」がしたので、たまたま左車線側にあったコンビニに急停車した

コンビニに停まったとたん、発作が起きた。

小発作の始まり

救急車を呼ぶ
救急車を呼ぶ

全身の筋肉が硬直して、身体が動かなくなった。

意識はあった。

妻が大慌てで119番通報をした。

しかし、救急車が着た頃には発作は治まり、普通に動けるようになっていた。

タバコに火を着けて吸った。

救急隊員には、「もう大丈夫です、すいません、申し訳ない」と言って、帰ってもらった。

コンビニに停めていなかったら

自動車事故
自動車事故

もしコンビニに停めてなかったら大ごとだった。

体が硬直し、ブレーキを踏むことなく前の車に激突していたことだろう

後ろから衝突なのでほぼ100%こちらが悪く、むち打ちにでもなっていたかもしれない。

入院費、慰謝料を請求されていたかもしれない。

危なかった。

怖くなって、「デパケンを飲むのを止める」のを止めた

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アルコールについて

長い長い、4か月にもわたる入院だった。

退院して、これに懲りてアルコールをきっぱり止めた、といえば止めた。

いつも退院したら酒は止めるのだ。

何かがないかぎり。

こんどの断酒が長く続けばよいのだが・・・・・・

また保護室に閉じ込められる

閉鎖病棟の保護室
閉鎖病棟の保護室

話は元に戻る。

病院内で、「双極性障害」と診断された直後だ。

また牢獄のような保護室に閉じ込められた。

食事の時はデイルームに出られるが、その他の時間は鉄格子の中だ。

薬も、SSRIは切られ、 双極性障害用のデパケン錠エビリファイになった。

一気にテンションがさがり、つらく苦しい日々となった。

少年マンガを部屋に持ってきて読んだ。

いつもは読まずに飛ばすマンガも、隅々まで読んだ。

時間がたたない。

タバコは1日4本に戻ってしまった。

薬のせいでうつ気味となり、誰ともしゃべりたくなかった。

廃人のようになった。

その日は飯を食って薬を飲んで寝た。

閉鎖病棟の保護室で1週間目

泣きそうな患者
泣きそうな患者

保護室に閉じ込められて一週間が経った。

あいかわらず出してもらえない。

主治医には「早く出してほしい」との希望を出すのだが、なぜか出してもらえない。

つらくて泣きそうになった

読み物が無くなってきたので、近くの新聞販売店に電話し、「ニューヨークタイムズ」の古いのを持ってきてもらうよう頼んだ。

和英辞典を家から送ってもらい、英語の勉強をしようとした。

しかし、「ニューヨークタイムズ」のネイティブな英語は、辞書を開いてもよく分からなかった。

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保護室で2週間目

保護室に閉じ込められて2週間が経とうとしている。

ずっと牢屋の中なので、日付の感覚がなくなってきた。

一応、毎日デイルームのカレンダーでチェックする。

もう2週間も閉じ込められている。

拘置所で2週間とか、こんな気分なんだろうか。

いや、拘置所では取り調べなどがあり、もっとキツイに違いない。

ドアのガラスごしに、元いた大部屋の仲間が

まだ出られないのか?

と手探りで聞いてきた。

私は首を横に振って、

まだだ

と答えた。

保護室で3週間目

保護室に閉じ込められてもう3週間。

もう気が狂いそうだ。

発狂しそうだ。

どうにかなりそうだ。

公衆電話から、市の精神保健センターへ電話した。

不当に保護室に入れられている」旨を伝えた。

主治医の名前も言った。

どう言われたか忘れてしまったが、「病院に対してなんとかする」ようなことを言われたと思う。

保護室で4週間目

発狂する
発狂する

保護室に閉じ込められて4週間。

もう限界だ。

一か月も牢屋に閉じ込められている。

頭がおかしくなる。

今日で発狂する!

発狂してしまう!

爆発する!

弁護士に連絡してみるも、やはり病院内のことは手が出せないという。

そしてある日、看護師に「中間開放になったので、昼間は大部屋にいてもいいですよ」と、やっと釈放の許しがでた。

精神保健センターが手をまわしてくれたのか。

よかった。

一か月閉じ込められて、やっと開放された。

もう発狂寸前だったのだ・・・・・・

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アルコール依存症とうつ病の治療で入院したのに

うつ病
うつ病

1ヵ月にも及ぶ保護室から、やっと開放され大部屋にもどった。

それから何回か外泊し、なんとか退院できた。

アルコール依存症とうつ病で入院したのに、酷い目にあった

結局、鉄格子の保護室に3回も入れられた

最初はアルコールを抜くために。

1回目は発作で三日三晩飲まず食わず眠れず。

2回目は躁転(躁状態になる)で1ヵ月も保護室に閉じ込められたのだ。

まとめ 双極性障害と診断され保護室に4週間!発狂する!

———- アル中の閉鎖病棟体験談3(完) ———-

まとめ

うつ病の治療薬SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)について、飲みすぎると双極性障害を発症し、治療が非常に難しくなる。

現に私はうつ病は3年で治したことがある。

しかし、双極性障害は6年経っても治っていない

治る前兆もなく、クスリを飲み続ける日が続く。
(主たるクスリはSSRI ⇒ デパケン錠 ⇒ リーマスと変わっている)

私の人生を返せ!

そして、閉鎖病棟に何か月入ろうが、結局アルコール依存症は治らない。それこそ一生つづくのだ。

・・・・・・長い間読んでいただき、ありがとうございました。

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