●うつ病で入院中、毎日パチンコに飲酒を繰り返す
筆者はうつ病で薬がてんこ盛りだった時期がありました。そんなころ、会社の上司に紹介された神経科内科に病院を変わることになりました。
あまりにも薬が多かった(1日20錠以上)ため、新しい主治医に「わしゃこんな患者診るの嫌で。ちょっとどこかに入院して薬を整理してこい」などと煙たがられたのです。
うつ病と睡眠薬でのとんでもない数の薬は、どう減らしていけばいいのか難しかったのでしょう。
●あげくの果てに、無銭飲食で警察に保護される
入院中に泥酔してしまい、病院ではなく家に帰ることにしました。なにげに寄ったラーメン屋で、勘定しようとすると財布は空。警察に突き出されてしまいました。
メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。
※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします
薬の整理のため、総合病院に入院
筆者は紹介状を書いてもらい、総合病院に入院しました。厚生病院という名の総合病院です。
が、その病院にはデイルームも本棚もない。個人用にテレビはありました。しかし、そもそも筆者はテレビをあまり観ない。退屈でしかたがなかったのです。
身体は元気なので、なまってしょうがない。最初の数日は、庭でシャドーボクシングしたり、7階まである階段を駆け上がったりしていました。しかし、それも飽きてきました。
毎日外出し、毎日パチンコを打つ
外出は外出用紙に記入すれば普通にできたので、毎日出かけました。歩いてすぐの近所にパチンコ屋が3件もあったのです。それから毎日、パチスロを打つ日々です。
なんのために入院してるのかわからない、そんな感じになっていきました。
入院中に酒を飲みながらパチスロ
ある日のスロットで、2時間くらいコインが増えては減って、増えては減ってと続き、だんだん飽きてきました。コンビニはすぐそばにあります。ほんの出来心で、ワンカップを買ってしまいました。
1杯だけ、のつもりです。酔いが醒めたら病院に帰ろう。どこかのアル中映画のタイトルみたいになっていました。ところが、私はその時、アルコール依存症と診断されてはなかったものの、ほぼアル中の卵だったのです。1杯ではすまなかったのです。
次から次へと飲み、「どうせ入院中に酒を飲んだら強制退院になるんだから」と、家の方に向かって帰っていきました。
酔って無銭飲食してしまった
帰る途中、腹が減ったのでラーメン屋に寄りました。ラーメンと餃子、久しぶりに濃い味の食べ物です。味気ない病院食ばかりだったので、久しぶりに美味い物を食べました。
ラーメン餃子を平らげ、会計に行って財布を開くと・・・・・・
お札がなかったのです。200円ばかりの小銭しかありません。
「しまった!」
酔ってパチスロにつぎ込んだため、お金が無いことに気がつかなかったのです。これでは無銭飲食になってしまう。しかし、銀行口座には金がある。店員に「キャッシュカードでおろしてくる、それから払う」旨を伝えました。
しかし、融通のきかないアルバイト店員は、酔って無銭飲食のぼくの腕をつかんで店の外に出ました。すぐ目の前に・・・・・・交番があったのです。
無銭飲食で警察に保護
無銭飲食で交番に突き出された私は、逮捕されるのかどうなるのか怯えていました。
が、その交番で一番偉いであろう所長らしき人に「そこのイスに座ってなさい」と、部屋の隅にある丸椅子を指します。「あんたの家族に連絡とるから、酔いが覚めるまで座ってなさい」といいました。
どうやら優しい所長だったらしく、無銭飲食で軽犯罪法で逮捕、ということはなさそうでした。
そこのお偉いさんは、事件がないとヒマなのでしょう。無銭飲食くらいはたいした事件ではないらしい。なので、私にいろいろ話しかけてきました。(内容は、もう昔過ぎて忘れました)
ちょうど留置所の鉄格子が見えたので、酔っている私は「留置所に入れてくれ」などと変なことを頼みます。しかし、断られます。留置所に入れるのに、いろいろ書類を書かなければならず、大変なのだといいます。
「タバコを吸ってもいいですか」と尋ねると「おう、ワシも吸おうか」と、連れタバコすることになりました。どうも変なことになってきたのです。交番の前の、ちょうど階段状になっている入口に2人座ってタバコを吸いながら雑談しました。とても親切な所長さんでした。
参考:もっとひどかったケース
⇒酔って記憶がない、気がついたら檻の中 精神病院・閉鎖病棟体験談(1-4)
⇒不審者として通報され警察に保護される。何もしてないのに!精神病院・閉鎖病棟体験談(1-6)
激怒した妻が来た
交番で2,3時間待ち酔いも醒めてきたころ、車で妻が現われました。ものずごい形相でにらみつけてきます。
彼女はラーメン屋の無銭飲食代の支払いを済ませた後、言いました。
「病院から電話がかかってくるし、警察からも電話がくるし。
どうなっとるん、どうしたんかと思ったわいね!
もう恥ずかしいやら情けないやら、もう、やれん!」
いつの間にやら、かなりの心配と迷惑を嫁さんにかけてしまったようです。
まとめ 入院中にパチンコ、泥酔して無銭飲食で警察で保護
そこまで言われないと酒飲みは気がつかない。
そのつもりがなくても、家族に迷惑をかける。
酒飲みは本当にたちが悪いです。
今だから言えますが、そんな状態になる前に、酒を止めるべきだと思いました。
・・・・・・泥酔して無銭飲食で交番に連れていかれた話でした。
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