●こんなことはしていませんか?
- 暑い日の昼、クーラーをつけずにビールを飲んで冷やそうとする
- 野球観戦、サッカー観戦でスタジアムで必ずビールを飲む
- バーベキューなど、直射日光の下で肉を焼き、炭の熱の中ビールを飲む
- 水分がたくさん入ってるから大丈夫、と、ビールを飲む
暑い日はキンキンに冷えたビールをごくごくと流し込みたいですよね。ところが、暑い日にお酒を飲むと熱中症になりやすいのです。ビールでたくさん水分を摂ってるから大丈夫と思っていたら、そうではないのです。
メンヘラ男。アルコール依存症歴11年、25歳でうつ病、39歳でアルコール依存症とうつ病を再発、さらに双極性障害になりメンヘラに。断酒に失敗し広島の瀬野川病院、呉みどりヶ丘病院などの精神病院・閉鎖病棟に10回も入院。精神障害者手帳2級、障害年金2級。断酒・入院・うつの体験談、どうやって飲まないで生きていくかのノウハウを書いていきます。
※なお、筆者の体験談は事実のままですが、断酒会の事例は架空の人物ものとします
熱中症とは
暑さで体温が限界以上に上がると、汗による水分・塩分不足で脱水症状になります。ほうっておくと汗で体温を下げられなくなり、熱中症となります。
●熱中症になると、次のような症状が現れます
- めまい、立ちくらみ、手足がつる
- 汗が大量に出た後、水分不足で汗が出なくなる
- 尿がまっ黄色になる
- 体温が上昇し、皮膚が乾く
- 倦怠感、吐き気、頭痛
- 歩けない
- けいれん、意識が無くなる
めまい、立ちくらみ、手足がつる、大量の汗などの軽い症状であれば、水分補給し涼しい場所で安静にし冷やしてやれば回復します。
けいれん、意識が無くなる、歩けないほどの重度の症状であれば、命の危険があるため救急搬送してください。2013年のデータでは、6万人近くの人が熱中症で救急搬送されています。
暑い日にビールやお酒を飲むと熱中症になりやすい理由
(1)アルコールに利尿作用があること
アルコールには利尿作用があるため、身体の水分をどんどん尿に出してしまいます。1リットルのビールを飲むと、1.1リットルの水分が失われます。つまり、ビールは水分が多いと思っていても、飲めば飲むほど水分が失われていくのです。もっと濃いカクテルや日本酒などは、水分に比べてアルコール量が多いため、さらに水分が失われます。
(2)アルコールの分解に水分が必要であること
人間の身体は、以下のような順番でアルコールを代謝します。その際、体内の水分が必要となります。
- (1)アルコールを飲む
- (2)アルコールが胃・十二指腸で吸収される
- (3)血液に入り、肝臓へいく
- (4)アルコール脱水素酵素により分解され、アセドアルデヒド(※)に変わる
- (5)アセドアルデヒド脱水素酵素により分解され、酢酸に変わる酵素が働く際、水分が必要となる
- (6)さらに水と二酸化炭素に変わる
- (7)水が汗・尿となって体外に排出される
※ アセドアルデヒドについてはこの記事に書いています
⇒アルコール依存症の治療|断酒を成功させる4つの手段と4つのヒント
(3)酔って体温が上昇し、汗でどんどん水分が失われる
酔うと体温が上がり、自分で気がつかないうちに汗でどんどん水分が失われます。じめじめした天気では、汗がじんわり出る、たれてくるなどで分かりやすいです。しかし、気温が高くからっと晴れた天気で、肌がさらっとしていても実はどんどん汗がでています。
バーべーキューやプロ野球、サッカー場は晴れていれば汗がすぐ蒸発してしまいますが、気がつかないうちに汗がどんどん出て体温調整しているのです。
暑い日にビールを飲んだとき、熱中症を防ぐ方法
水分が失われるとき、ミネラル(塩分であるナトリウムやカリウムなど)も同時に失われます。
- 野外であれば、枝豆、塩おにぎり、焼肉のたれ、バナナなどで塩分とカリウムをできるだけ補給しましょう。
- またOS-1や塩分の入ったスポーツ飲料を時々飲むのも熱中症対策になります。
- 麦茶やウーロン茶に梅干しを入れても良いです。
コーヒー・コーラなどカフェインが入っている飲み物は、カフェインに利尿作用があるため避けましょう。
最近は夜間に熱帯夜になるので危険です。寝ている時は水分補給できませんので、寝る前に水分補給をします。晩酌をする方は多いでしょうが、次のようにするとより安心です。
- エアコンををタイマーを付けて寝る
- 扇風機はさほど電力を食わないので回しっぱなしにしておく
- 寝る前にポカリスエットなどで水分補給をしておく
熱帯夜でクーラーをつけずに寝て、朝亡くなっていたおばあさんがニュースで報道されていました。高齢者は「暑い」「寒い」の温度が感じにくくなっています。お酒に酔っていても同じです。お酒のあと、必ずOS-1やポカリスエットなどスポーツ飲料を1本飲んで寝るようにしてください。
暑い日のスポーツの体験談
空手を習っていて、夏の暑い日でも稽古(2時間)を欠かしませんでした。8月の炎天下、焼けるような野外の芝生の上で稽古をしたこともあります。また、スタミナをつけるため、真夏でも毎日ランニングをしていました。
しかし、一度も熱中症にはなりませんでした。水分補給を欠かさず、ずっと汗を垂れ流していたからです。運動する人はむりやり水分補給するため、熱中症にはならないのです。
しかし、じっとして直射日光を浴びているだけの人は熱中症になりやすいです。甲子園児が猛暑でも熱中症にならない、しかし応援団が熱中症になるのはそのためです。
まとめ 夏のビールやお酒は熱中症になりやすいので注意しよう
暑い日の炎天下や猛暑日などてお酒を飲むと、熱中症になりやすいです。ビールを1リットル飲むと、利尿作用で1.1リットルの水分が失われます。
医者に「ビール1リットル飲むと1.1リットルの水分が失われるのなら、そのあと1.1リットルのビールを飲めばよい。ビール1.1リットルで1.21リットルの水分が失われるのなら、そのあと1.21リットルのビールを飲めばよいのでは?」という立派な論理を展開したところ、怒られました。
- どうしても飲む時には、合間にスポーツ飲料、塩分を補給しましょう
- 晩酌をした後、寝てからも利尿作用・寝汗で水分が失われます
水分をしっかり補給して寝るようにしましょう - 熱帯夜はクーラーを付けて寝ましょう
たった少しの電気代で命の危険がなくなるなら安いものです。
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